古い書棚が大型テレビを収納可能なリビングボードに変身しました。書棚はおそらく大正か昭和初期に制作されたもので、裏板や底板などが腐れていてかなり重傷でした。仕上げはアンティーク調にとのご依頼で取手やガラス、蝶番なども可能な限り元の味わいを壊さない様に対処しました。最大のポイントは中央のガラス戸の内部にワイドテレビを設置して、テレビを観る時に開けた扉が邪魔にならない様にする事でした。戸幅は約60㎝と大きくて開けたままだとかなり目障りになります。解決策としてスライドレールとスライド蝶番を組み合わせた専用金具を用いて、本体内部に垂直に収納する事にしました。設置場所の奥行きを犠牲にする事にはなりますが、視覚的には有効な仕様です。古い書棚の両サイドにはパソコンデスクと電話台を新たに制作しました。こちらも主にケヤキの解体材の古い床板などを使用しています。材料が足りない部分も全て谷地タモ材などの無垢材を使ってテレビボードと同じデザインと色調に仕上げて視覚的にも調和させています。
制作事例
Works