木工房ひのかわ

木工房ひのかわのこだわりと哲学

木の仕事について

木は生きている。

CONCEPT02

もちろん樹は生き物です。
しかし、切り倒されて一枚の板になり組み合わされてひとつの家具になってもそれは生き続けるのです。

「木は生きている。」大方の人はこの言葉をご存知ですが、実際にテーブルの天板を前にして「冬場は縮んでいますが梅雨の頃は幅が 5~6ミリも広がりますよ。」と言うと大変驚かれます。空気中の湿度の変化によるものなのですが、どんなに時間をかけて乾燥させてもこの無垢の木の動きを完全に止める事は不可能です。しかも、樹種や木目の向き、部位の違いによっても動き方が微妙に変わりますから、家具の部材としてみた場合厄介です。実際、木工作業では引出のスキマの量やホゾの固さも季節やその日の天気によって微妙に変える事が必要です。

一方、合板は伸縮しません。サイズが不変という事は生産効率上大きなメリットですが、シックハウスの原因物質含有や耐久性の悪さ、熱帯雨林の環境破壊など多くの問題点を有していますから合板を使うのは憚られます。やはり本物に勝るものはありません。

無垢の家具を作るのには木の動きを知り予測する能力が無ければなりませんので、当然永年の経験の積み重ねが必要となります。仮に無垢の板の動きを止めようと接着剤や金具を使い強制的に固着したら板自身が割れたり大きく反ったりします。決まった方向にのみ自由に動けてしかも確実に固定する。一見矛盾するかのような難問も昔の職人たちは知恵と技術を駆使してアリ組をはじめとする色々な仕口や継ぎ手を考え出し解決してきました。「木は生きている。木は動く。」この事によって木工の技術が進化したとも言えます。

扱いが厄介な無垢の木ですが冬触ってもそんなに冷たくないし、夏の炎天下でも火傷するようには熱くならず、鉄やプラスチックやコンクリートには無いぬくもりが有ります。

木工房ひのかわでは送りアリ組をはじめとした伝統技法を多用して、無垢の木にこだわり「ぬくもりのある家具作り」を行っています。